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ロシアの大学の試験 ① Зачёт(ザチョット)
ロシアの大学の試験 ② Экзамен (エグザーミェン) 試験課題編
と、2回にわたって書いてきたロシアの大学のセメスター試験についてですが、今回はЭкзамен (エグザーミェン)の評価について書いていきます。
そして、この試験の成績がそのまま、その科目のそのセメスターの成績になります。
この成績の付け方ですが、試験1本でつける先生もいれば、そのセメスターの出席率や小テストの成績などの、いわゆる平常点を加味する場合もあります。その場合の比率なども、事前に学生に知らせておく必要はありますが、教師が決めることができます。
それぞれロシア語でどのように言うかも見てみましょう。
5 優 Отлично(アトリーチノ)
4 良 Хорошо(ハラショー)
3 可 Удовлетворительно(ウダヴレトヴァリーチェリノ)
===========(越えられない壁)=====================
2 不可 Не удовлетворительно(ニェ・ウダヴレトヴァリーチェリノ)
1 不可
学生に聞いてみたのですが、結果がどんなに悪くても試験の(セメスターの)成績で1がつくことはないそうです。そのため、”1”には呼び名がない模様。
Отлично は「素晴らしい」とか「立派」という意味です。
授業の出席率や授業態度、そしてもちろん宿題や試験結果も良い生徒が取る成績です。すべてにおいて85~90%以上できていれば取れると言った感じでしょうか。
因みにセメスターの成績がすべて5の学生は次のセメスターに”優秀学生のための奨学金”が出ます。奨学金にはいくつかの種類がありますが、月3500ルーブル(1ルーブル=1.7円で計算すると約6000円)ほどもらえるようです。
出席もそれなり、試験もそれなりで、全体的に70%くらいできていれば取れる感じです。
Хорошо は「良い」ですが、頑張り屋な学生たちにとっては「普通」ぐらいの感覚のようです。
セメスターの成績が4と5のミックスの学生にも次のセメスターに”優秀学生のための奨学金”が出ます。オール5の学生よりはもらえる額が減りますが、月に3000ルーブル(1ルーブル=1.7円で計算すると約5100円)ほどもらえるようです。
因みに奨学金はロシア語で Стипендия(スティペンディヤ)と言います。日本で”奨学金”というと、卒業後に返さなければならない方の奨学金のイメージが強いかもしれないので、ロシア”奨学金”は”学生給付金”と呼んだほうがわかりやすいかもしれませんね。セメスターごとに、また種類によっては大学ごとに支給額が変わるので、ここに書いてある情報はあまり役に立たないかもしれませんが…。
さて、成績の話に戻って、
全体の60%くらい出来ていると取れます。が、勉強意欲のある学生にとっては3は絶対取りたくない成績のようです。
Удовлетворительно は日本語に訳すと「十分」とか、「要件を満たしている」になります。
このまま次のセメスターに進むには十分……といったところでしょうか。
3が一つでもつけば、次のセメスターの”優秀学生のための奨学金”は支給されなくなります。次のセメスターで頑張ってまた4と5だけの成績を取れば、その次のセメスターからまた支給されるようになります。
さて、ここまでは無事に次の学期または学年に進むことができます。
では続き……
日本の大学だと「D」と「E」。成績証明書には履修していたという事実すら残りませんね…(笑)
先ほども書いたように、”1”には呼び名がないのですが、2の
Не удовлетворительно は日本語に訳すと「不十分」または「要件を満たしていない」です。次のセメスターに進むには力が不十分ということです。
日本だったらDやEがついたら、翌年に再履修する、または科目によっては留年するだけなのですが、ロシアの大学は(少なくともうちの大学は)そうはいきません。
念のため「ロシアの大学」の部分をリャザン大学に変えて書きますが、リャザン大学では基本的に「留年」という措置はとられません。
「選択科目」と名のついている科目でも実際のところは必修科目。4年間(専攻によっては5年間)のカリキュラムがキッチリ決まっていて、翌年に繰り越しができないのです。
ですから、D判定の科目があった場合、他学部(科)に移籍、自主退学、その後人によっては再度入学になります。
日本の高校のような感じで、よほどのことがない限りは退学にならないようになっていて、なんと、追試があるのです。しかも2回も!
だからといって油断してはいられません。この2回目の追試には担当教師以外にもう一人審査員が加わって、ここでも成績が”2”だった場合には問答無用で退学または移籍になるのですから。
日本の大学はそろそろ試験期間が終わって、2か月の長~い春休みに突入する頃でしょうか?
一方ロシアは2月から後期に入るので、多くの大学は来週の月曜から授業が始まります。
私自身も来週から再び日本語教師&院生に戻るので、またブログの更新頻度が落ちてしまうと思うのですが、引き続きお付き合いください。
ロシアの大学の試験 ② Экзамен (エグザーミェン) 試験課題編
と、2回にわたって書いてきたロシアの大学のセメスター試験についてですが、今回はЭкзамен (エグザーミェン)の評価について書いていきます。
成績は即時発表!
ロシアの試験は試験が終わったらその場で成績の発表をします。たいていの場合、人数が多いグループの場合は一人ずつ、少人数のグループの場合は全員が回答し終わってから10分ほど時間を取って、その後全員分を発表する方式がメジャーです。そして、この試験の成績がそのまま、その科目のそのセメスターの成績になります。
この成績の付け方ですが、試験1本でつける先生もいれば、そのセメスターの出席率や小テストの成績などの、いわゆる平常点を加味する場合もあります。その場合の比率なども、事前に学生に知らせておく必要はありますが、教師が決めることができます。
成績は5段階の絶対評価
成績は5段階で評価します。それぞれロシア語でどのように言うかも見てみましょう。
5 優 Отлично(アトリーチノ)
4 良 Хорошо(ハラショー)
3 可 Удовлетворительно(ウダヴレトヴァリーチェリノ)
===========(越えられない壁)=====================
2 不可 Не удовлетворительно(ニェ・ウダヴレトヴァリーチェリノ)
1 不可
学生に聞いてみたのですが、結果がどんなに悪くても試験の(セメスターの)成績で1がつくことはないそうです。そのため、”1”には呼び名がない模様。
5は優秀
日本の大学の「A」にあたります。Отлично は「素晴らしい」とか「立派」という意味です。
授業の出席率や授業態度、そしてもちろん宿題や試験結果も良い生徒が取る成績です。すべてにおいて85~90%以上できていれば取れると言った感じでしょうか。
因みにセメスターの成績がすべて5の学生は次のセメスターに”優秀学生のための奨学金”が出ます。奨学金にはいくつかの種類がありますが、月3500ルーブル(1ルーブル=1.7円で計算すると約6000円)ほどもらえるようです。
4はまあまあ
日本の大学で言う「B」にあたります。出席もそれなり、試験もそれなりで、全体的に70%くらいできていれば取れる感じです。
Хорошо は「良い」ですが、頑張り屋な学生たちにとっては「普通」ぐらいの感覚のようです。
セメスターの成績が4と5のミックスの学生にも次のセメスターに”優秀学生のための奨学金”が出ます。オール5の学生よりはもらえる額が減りますが、月に3000ルーブル(1ルーブル=1.7円で計算すると約5100円)ほどもらえるようです。
因みに奨学金はロシア語で Стипендия(スティペンディヤ)と言います。日本で”奨学金”というと、卒業後に返さなければならない方の奨学金のイメージが強いかもしれないので、ロシア”奨学金”は”学生給付金”と呼んだほうがわかりやすいかもしれませんね。セメスターごとに、また種類によっては大学ごとに支給額が変わるので、ここに書いてある情報はあまり役に立たないかもしれませんが…。
さて、成績の話に戻って、
3はセーフ
日本の大学の「C」にあたります。全体の60%くらい出来ていると取れます。が、勉強意欲のある学生にとっては3は絶対取りたくない成績のようです。
Удовлетворительно は日本語に訳すと「十分」とか、「要件を満たしている」になります。
このまま次のセメスターに進むには十分……といったところでしょうか。
3が一つでもつけば、次のセメスターの”優秀学生のための奨学金”は支給されなくなります。次のセメスターで頑張ってまた4と5だけの成績を取れば、その次のセメスターからまた支給されるようになります。
さて、ここまでは無事に次の学期または学年に進むことができます。
では続き……
2と1はアウト
2と1は”不可”。つまり落第です。日本の大学だと「D」と「E」。成績証明書には履修していたという事実すら残りませんね…(笑)
先ほども書いたように、”1”には呼び名がないのですが、2の
Не удовлетворительно は日本語に訳すと「不十分」または「要件を満たしていない」です。次のセメスターに進むには力が不十分ということです。
日本だったらDやEがついたら、翌年に再履修する、または科目によっては留年するだけなのですが、ロシアの大学は(少なくともうちの大学は)そうはいきません。
念のため「ロシアの大学」の部分をリャザン大学に変えて書きますが、リャザン大学では基本的に「留年」という措置はとられません。
「選択科目」と名のついている科目でも実際のところは必修科目。4年間(専攻によっては5年間)のカリキュラムがキッチリ決まっていて、翌年に繰り越しができないのです。
ですから、D判定の科目があった場合、他学部(科)に移籍、自主退学、その後人によっては再度入学になります。
厳しいんだか甘いんだか…
先ほど、D判定がつくと退学になったりすると書きましたが、いきなりなるわけではありません。日本の高校のような感じで、よほどのことがない限りは退学にならないようになっていて、なんと、追試があるのです。しかも2回も!
だからといって油断してはいられません。この2回目の追試には担当教師以外にもう一人審査員が加わって、ここでも成績が”2”だった場合には問答無用で退学または移籍になるのですから。
最後に
どうでしたか?今日はロシアの大学の試験(およびセメスター)の成績の付け方について書きました。日本の大学はそろそろ試験期間が終わって、2か月の長~い春休みに突入する頃でしょうか?
一方ロシアは2月から後期に入るので、多くの大学は来週の月曜から授業が始まります。
私自身も来週から再び日本語教師&院生に戻るので、またブログの更新頻度が落ちてしまうと思うのですが、引き続きお付き合いください。
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