投稿

8月, 2020の投稿を表示しています

【誰得生活情報@ロシア】夏の風物詩、お湯管メンテナンス

イメージ
今日はロシアの夏の風物詩、「お湯管メンテナンス」について書きます。 ロシアの水道管は2本!? 日本では水道管のパイプは冷たい水の1本だけでお湯は各家庭にあるボイラーで温めて使いますよね? ロシアの場合はちょっと違って、水道管が2本あります。1本目は日本と同じ冷たい水道水。2本目はなんと、お湯専用なんです。 お湯は各家庭のボイラーで沸かすのではなく、  Теплоэлектроцентраль(テプロエレクトロツェントラーリ、通称 ТЭЦ) という、 お湯工場兼火力発電所(火力発電所兼お湯工場?) からの専用パイプで、主に集合住宅や商業施設などへと供給されています。 (一戸建てまではいかないので、ボイラーを設置する必要があります) 冬の朝、日本だと水道の水が温かくなるまで水を出しっぱなしにしておく必要がありますが、ロシアではそんなことはありません。平常時であれば、蛇口をひねれば即、60~75℃ぐらいのお湯が出てきます。 余談ですが、このお湯管、基本的には地中に埋まっているんですが、一部外に出ているところもあって、冬場になると野良猫たちが上に乗って暖を取っていたりします(笑) お湯管メンテナンス さて、このお湯専用パイプ、良い事だけってわけではありません。パイプの中を常に硬度の高い熱湯が流れているので、パイプ内部にカルキがたまったり、傷みがはやかったりします。そのため毎年のメンテナンスが欠かせません。 このメンテナンス、期間はだいたい2週間ぐらいで、町のエリアごとに順番にあります。その期間はお湯が出なくなり、ボイラーのない家庭は冷水のみの生活を強いられます。 メンテ期間はどう乗り切る? さて、このお湯管メンテ期間ですが、乗り切り方は様々。 一番手っ取り早いのはボイラーを購入&取付すること。 これでお湯を温める時間は多少取られますが、メンテ期間中もお湯を使うことができます。 諸事情でボイラーを取り付けられない場合は、ボイラーがある、またはメンテ期間外のエリアに住んでいる家族や友人のところでお風呂に入らせてもらう、という人も。 そして一番古典的な方法は、家になる大鍋などを総動員して、ガスでお湯を沸かし、それを冷水で薄めながら沐浴をする、という方法。 そしてもちろん、とことん攻めたい人は冷水シャワーという荒業もあります(笑) 我が家は義両親宅にボイラーがあ...

【ロシアの家庭料理】 おかず?ソース? カバチョークのイクラ Кабачковая икра

イメージ
 今回はロシアの保存食の定番、カバチョークのイクラのレシピを紹介します。 カバチョークのイクラはピューレのような、ソースのような食べ物で、パンに塗ったり、じゃがいもやマカロニのような主食に添えたりして食べるのがロシアでは一般的。 野菜のうまみがギュッと詰まっているので、牛乳などでのばして塩コショウで味を調えればスープにもできます!(この方法をロシア人が実践しているかは謎ですが、我が家では時々します) カバチョークとは? カバチョークは、日本では白ズッキーニと呼ばれている野菜です。 ロシアのスーパーでは一般的に、皮が濃い緑色のものを Цуккини(ツッキーニ)、薄い黄緑色のものを Кабачок(カバチョーク)として売っています。 (因みになぜか  Цуккини の方が高い…) 手前がカバチョーク 奥がツッキーニ 比較的育てやすい野菜で、ダーチャに植える野菜の定番でもあります。 カバチョークはクセのない味なので、グリルで焼くだけでもおいしいし、若い物ならマリネなどのサラダにしてもおいしい。大きい物は肉詰めなどにしてもいいし、とにかく何にでも使える万能野菜。 1つの株(苗?)からたくさん採れるので、食べきれない分は勿論冬のための保存食にします。 材料 いつも通り、材料と、ロシア語の単語を一緒に見ていきましょう。 カバチョーク(кабачок) 2㎏ 人参(морковь) 1㎏ 玉ねぎ(лук) 500g にんにく(чеснок) 5片 植物油(растительное масло) 100㎖ 砂糖(сахар) 大さじ5  塩(соль) 大さじすり切り1 水(вода) 200㎖ トマトピューレ(томатная паста) 100g 濃縮酢( Столовый уксус ) 大さじ1 今回紹介するのはベーシックなものなので、お好みでハーブやスパイスを加えてください。おすすめはコリアンダーまた、上記の材料にパプリカを加えてもおいしいです。 作り方 カバチョークのヘタとお尻の部分を切り落とし、乱切りにする 若いものは種がないか、まだ柔らかいので取る必要はありません。大きい物を使う場合は、種が既にベージュ色で硬かったら取り除いてください。種を取った分カバチョークの量が減ってしまうので追加する必要があります。 人参、玉ねぎの皮をむき、乱...

【ロシアの家庭料理】冬支度の定番!トマトのピクルス Маринованные Помидоры

イメージ
ロシアの冬のための保存食と言えばピクルス! ロシアは地方差は勿論ありますが、冬場に外で野菜が育てられない地域がほとんどです。なので、夏に採れた野菜で作るピクルスはロシアの人たちにとって昔から、冬の間の貴重なビタミン源でした。 現代は昔と違い、様々な技術を用いて冬場でも野菜を育てることが可能です。 ですがハウス栽培のものはやはり旬の物と比べたら味が落ちるので、現代では「冬に野菜が取れないから」とか、「輸入品の野菜は高いから」などの理由よりは、単純に「冬の間もおいしい野菜が食べたいから」という理由でピクルスを作る人も多いと思います。 夏に採れた、野菜の味がしっかりするピクルスは冬場に食べるとまた格別です! 今日はロシアの冬の保存食の定番、トマトのピクルスのレシピを書きます。 完全なる自分用の覚え書きなのであしからず(笑) 材料 瓶ひとつ分 トマト(Помидор) 3リットル瓶にぎゅうぎゅうに詰められるぐらいの量 にんにく(Чеснок) 2片 パプリカ(Болгарский перец) 1/2個 玉ねぎ(Лук) 小1/4個 ★黒胡椒の実(Черный перец) 5粒 ★クローブ(Гвоздика) ひとつまみ ★ローリエ(Лавровый лист) 3枚 ★乾燥ディル(Укроп сушёный) 先っぽのふさ、半分くらい ★カシスの葉(Сушеные листья черной смородины) 3~5枚 マリネ液 ☆水(Вода)1.5ℓくらい ☆砂糖(Сахар) スプーン(大)山盛り3杯 ☆塩(Соль) スプーン(大)山盛り2杯 濃縮酢(Столовый уксус) スプーン(大)半分 上記とは別にトマト加熱用の熱湯 作り方 ヘタを取ったトマトを綺麗に洗い、”おへそ”のところに爪楊枝で2箇所ほど穴をあける 大鍋にたっぷりとお湯を沸かす (材料とは別の、トマト加熱用) たくさん作るのでコンロが鍋だらけに… 玉葱、にんにくは粗めのみじん切り、パプリカは細りにする  ガラスの瓶に★の材料と 3 を入れ、トマトを入るだけ詰める 4に熱湯をひたひたに注ぐ  30分~1時間ほど経ったらお湯を切る  4~6をもう一度繰り返す ※並行してマリネ液を作る。別の鍋に ☆の材料をいれ沸騰させる  2度目の湯きりが終わったらマリ...

ほっぺさん、幼稚園に復帰

イメージ
 3月の中旬からコロナウイルスの影響で休園していたリャザン州の幼稚園ですが、8月10日(月)から、通常通り機能し始めました。 とはいえ8月10日まで完全に閉まっていたというわけではなく、7月の半ば頃からは両親が非リモートワークの共働きの家庭の子供のみを対象にした状態で開いていたんですが……、我が家の場合は私がリモートワークだったので、対象外でした。  再び幼稚園に通い始めるのにあたり、必要だった書類は、かかりつけの小児科医が発行する証明書1枚のみ。かかりつけの医者のところでちょっとした診察をしただけで、すぐに発行してもらえました。 今週の火曜日に証明書を出してもらい、おととい、水曜日から早速幼稚園に復帰しました。 初日は久しぶりの幼稚園が楽しみすぎて走っていった結果、 到着してから少し咳き込んでいて、早速門前払いを食らいそうになったんですが、何とか中に入れてもらえました(笑) さて、園が閉鎖になる前と比べて変わったことといえば、 送り迎えの際に保護者は園内でマスクをつける 朝は園の入り口で体温検査がある 園の出入り口や廊下に消毒用のジェルが置かれるようになった ことぐらいです。 やっぱり幼稚園で同年代の子と遊ぶのが楽しいみたいで毎日喜んで通っています。 私はと言うと5か月ぶりに一人の時間ができて今は少しのんびりしています。3月から続いた子供が家にいる状態でのリモートワーク&学業からやっと解放されましたー!!! 子供といること自体は楽しいんですけれど、仕事や勉強にはやはりあまり集中できない日々が続いていたので…… 特に私の場合、視覚から入ってくる情報に対する耳から入ってくる情報の比率が高いのか、アニメや歌などの言語が含まれている環境音がある場合、読み物の内容がいつも以上に頭に入ってこなかったので大変でした。  また数分おきに子供が話しかけてきて思考が寸断される状態で仕事や勉強をするのも、中々大変でした…。 8月ももうすぐ折り返し地点……ということは9月の新学期までも残り時間が少なくなってきました。 情報では9月からはまた通常の対面式の授業が大学で再開するようなので、楽しみにしています。 ただこれはあくまで噂なんですが、 9月下旬頃には”第二波”でまた自宅軟禁生活が訪れる、と、まことしやかに囁かれています。なので、一人で過ごせる自由な...

【ロシアの家庭料理】夏の定番冷たいスープ Окрошка(オクローシュカ)

イメージ
今日はロシアの夏に欠かせない定番料理を紹介します。 Окрошка (オクローシュカ)という、夏野菜とクヴァスを使った冷たいスープです。 材料 中に入れるものは家庭によって少々違うみたいなので、 今回は相方の家のレシピを紹介します。 いつも通り、食材のロシア語名も一緒に紹介します。 キュウリ(Огурец ) 3本 ラディッシュ(Редиска) 4個 卵(Яйцо) 3個 ハム(Варёная колбаса) 100g 青ねぎ(Зелёный лук) 3本 ディル(Укроп) お好みで 塩(Соль) 小さじ2杯 クヴァス(Квас) 1~1.5ℓ 作り方 卵を固ゆでにし、殻をむく 青ねぎを小口切りにし小鉢などに入れ、塩を加え、すりこ木などでたたき、塩をなじませる。 水分がでてしんなりしたらOK 1、キュウリ、ラディッシュ、ゆで卵、ハムを小さく切り、鍋などの大きい容器に入れる 3に2とクヴァスを加えてよく混ぜれば出来上がり。 お好みでスメタナをちょっと混ぜるのもアリ。 最後に レストランなどで見かけるオクローシュカは具が角切りのものが多いイメージですが、家で作る時にひたすら角切りをするのが面倒だという場合には、目の大きいおろし金を使ってもいいです。 事実、我が家もおろし金で作ることが多いです(笑) そして、 オクローシュカに使うクヴァスは、スーパーの物よりもパン屋さんで売っているものを使うことをお勧めします。 スーパーで売っているクヴァスは、濃い茶色にするために焦がし砂糖などを使っているので、カラメルソースのような香り&味がします。 また炭酸ガスが人工的に添加されているので、コーラの代わりに飲む場合は良いのですが、オクローシュカを作るにはあまり向いているとは言えません。 一方パン屋さんなどで売っている、ベージュ~薄茶色のクヴァスは、水、砂糖、ライ麦粉(または小麦粉)、麦芽(たまにイースト)のみで作っているので、微炭酸で素朴な味です。 「ぬか」のような風味なので、パン屋さんのクヴァスで作ったオクローシュカは、日本人の舌に比較的合うかと思います。

【旧ソ連圏の料理】 ブドウの葉の酸味がクセになる肉詰め ドルマ Долма

イメージ
今日はロシア料理ではないのですが、トルコやギリシャ、そして旧ソ連圏で広く食べられている料理、ドルマ(Долма)を紹介します。 photo by mdjaff ドルマとは? ドルマは米や、挽肉、野菜などを混ぜも具をキャベツの葉やブドウの葉で包んだ料理で、中央アジアから北アフリカまで広い地域で食べられています。 「ドルマ」はトルコ語の「包む」という言葉の受動態、つまり「包まれた」という意味で、ピーマンの肉詰めなども、地域によってはドルマと呼ばれるそうです。 ですが、ロシアで「ドルマ」と言ったら基本的にはブドウの葉を使ったものを指します。 材料 ブドウの葉(виноградные листья) 40枚 ひき肉(фарш) 500~600g 冷やごはん(рис отварной) お茶碗1杯 玉ねぎ(лук репчатый) 中2個 塩(соль) 小さじ1 こしょう(чёрный перец) 少々 お好みのスパイス(специи) 各一つまみずつ 私が入れたのはそれぞれドライタイプのもので、 クミン(зира) バジル(базилик) ディル(укроп) パクチー(кинза) です。ほかにもターメリック、ミントなど、お気に入りのものを入れてください。 作り方 ブドウの葉の付け根の部分を切り落とし、塩漬けになっていない葉の場合は軽く湯通しする 玉ねぎをみじん切りにする ②とひき肉、冷やごはん、塩、こしょう、スパイスをよく混ぜる ブドウの葉で具を包む。 手順はこんな感じです。 葉の裏側を上にして置き、ミートボールより一回り大きいくらいの量の具を俵型にして置きます。 右下と左下の部分を折って 具が裏返るくらい巻きます。 その後、両端が平行になるように折って 残った部分を全て巻きます。 できるだけ隙間ができないように鍋に敷き詰める 本当はもっとギチギチに詰めたほうがいいです。 小さめの鍋に立てて詰める方法もあります。 水をひたひたになるぐらい入れる 落し蓋をして、蓋をして中火にかける (落し蓋がない場合には鍋のサイズに合った平皿を入れてもいいです。煮汁が沸騰した際にドルマが浮き上がって崩れてしまうのを防ぎます) 沸騰したら弱火にし、蓋をして1時間ほど煮る 火からおろし10分ほど置いたらできあがり! 最後に 出来上がったドルマはそのまま食べてもいいし、サワークリームに...