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卒業の手続きと卒業式

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指定の科目の単位の取得、卒業試験合格、卒業論文発表が無事に終わり卒業要件を満たすと、いよいよ卒業の手続きが始まります。 ……と、仰々しく書きましたが、実際のところ大した手続きではありません。ですが、日本の大学ではこのような手続きはしなかったので一応書いておきます。 ロシアの大学を卒業するにあたり、必要な手続きはずばり、 サイン&スタンプラリーです(笑) 卒業が確定すると教務課から Обходный лист (アプホードヌィー・リスト) という A6 サイズの 紙っぺら (本当に紙っぺらなんです)が渡されます。 この紙の上部には学生の氏名、専攻、学生番号などの基本情報が書いてあり、その下には学内のどこのスタンプやサインを集めるかの一覧があります。 行き先は主に会計課、大学図書館、学生組合、学生寮などで、学費や寮費の滞納、図書館の本の返し忘れなどが無いかのチェックをし、問題が無ければスタンプまたは担当者のサインがもらえるというシステムです。 無事にスタンプラリーをクリアしたら、この  Обходный лист   と学生証を教務課に渡します。これで卒業証書を受け取るための手続きが完了します。 これで学生証ともお別れになるので記念にパチリw 学生証 と Обходный лист 卒業の手続きが終わったらあとは卒業証書授与式の際に卒業証書と成績証明書を受け取ります。 で、その卒業証書授与式が今日ありました。 先月末の外国人学生向けの卒業前祝いイベントや昨年の卒業式は屋外で行われたのですが、今日の卒業式は例年通り屋内で行われました!保護者などの同伴者は中に入れなかったのですが、それでも外国語学部を卒業する学生が皆集まったので、100人以上の人がコンフェレンス・ホールに集まりました。 日本の一般的な大学と比べると学部の学生数がそう多くないからか、学生一人一人が卒業証書を受け取れます。学部生と一緒の卒業式だったので、自分が日本語を教えた学生たちや、実習の時に教えた留学生と一緒に卒業です(笑) こんな感じで私の2年間の院生生活が無事に(?)終わったわけですが、コロナ禍で授業が急に全面的にオンラインになったり、今年度に関して言えば混合形式で大学と家を行ったり来たりしたり、時間割調整に奔走したりと色々ありました。 体力的にはちょいちょ...

卒業論文の発表

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もう1週間以上前の話になってしまいますが、大学院生活の集大成と言える修士論文の発表があったので、今日はこのことについて少し書こうと思います。 私たちのグループの論文の発表は7月6日に大学で行われました。 去年はコロナウイルスのパンデミックによるロックダウンの関係で論文の発表はオンラインで行われたのですが、今年はワクチンなども開発され状況が落ち着いてきた(?)と上が判断したためか、従来通りの対面形式の戻りました。 とはいえ、ワクチンを接種していない65歳以上の教員は大学に来ることがまだ許されていません。なので、私の指導教官をしてくれた教授はオンラインで参加し、また、クラスメイトの一人は去年の2月にロシア中国間の国境が封鎖されて以来 ずっと北京にいるので、その子もオンラインで論文を発表しました。 最初は違和感しか感じなかったこのオンラインと対面の混合形式ですが、最近はもう普通に感じるようになってきました。 ところで、「卒業論文の発表」はロシア語で、 学部の卒業論文の場合は Защита дипломной работы (ザシータ・ディプロムノイ・ラボーティ) 修士課程の卒業論文の場合は Защита диссертации (ザシータ・ディセルターツィイ) と一般的に言います。 Защита (ザシータ) は 「防衛」 という意味で、研究と執筆に費やした時間と汗と涙の結晶(大袈裟)である論文を守り抜く論文発表のプロセスをよく表している表現だと思います(笑) さて肝心の論文発表ですが、うちの大学の外国語学部では学んでいる第一外国語で発表と質疑応答が行われます。なので、私の同期たちもロシア人のグループは英語、そして私の在籍する留学生グループはロシア語で発表をしました。(先月行われた私の学生たちの論文発表は、日本語主専攻のグループは日本語で発表をしました。) 発表時間は一人あたり10分間でスライドを用いて行います。その後5分ほどの質疑応答がありました。 クラスメイトの中には緊張のせいで具合が悪くなってしまった人もいたので、人前で話すということにはやはり慣れが必要なんだなあと実感しました。 私自身、人前で話すことが特別得意だとは言えないのですが、子供の頃から10年ほど続けていた合唱、そして大学に勤め始めてからの毎日の授業での経験がハードルを下げてくれたなと思います。 ...